普段何となくリモコンを操作して視聴しているテレビ番組ですが、どのような仕組みで映像を映し出しているのか疑問に思ったことはありませんか？この記事では、テレビアンテナが電波を受信する仕組みをわかりやすく解説します。アンテナの電波の強さが決まる条件や、パラボラアンテナと地デジアンテナの仕組みの違いも解説するので、興味のある方はぜひ最後までチェックしてみてください。

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テレビアンテナが電波を受信する仕組み

まずは、テレビアンテナが電波を受信する仕組みをわかりやすく解説します。

①放送局から高周波の電波を発信

放送局で撮影された映像は、プリズムと呼ばれる光学素子を通じ、赤青緑の3原色に分解されて、電気信号に置き換えられます。しかしこのままでは電波が弱すぎて発信できません。電気信号に置き換えられた映像は、変調と呼ばれる処理を施され、高周波の電波に変換されます。

高周波にレベルアップした電波は、電磁誘導と呼ばれる方法で電流と磁界を作り出し、空間を伝わりながら送信局へ辿り着きます。

②送信局から全国各地の中継局へ

電磁誘導によって放送局から送り出された電波は、東京タワーや通天閣、地域のテレビ塔などの送信局に伝わります。そして送信局に設置されている放送アンテナから、全国各地にある中継局へ電波として送信されるのです。中継局は主に、鉄塔や山間部などの高い場所に設置されています。

③家庭のテレビアンテナで受信

中継局にたどり着いた電波を、各家庭のテレビアンテナが受け取ります。しかし、テレビ映像として画面に映し出すためには、放送局から発信された際に一度分解された電波を、元に戻さなければなりません。

テレビには、映像を映し出すために画面に並んでいる「走査線」と呼ばれる線があります。画面いっぱいに並んだ走査線に、送られてきた電波を走らせることで、パラパラ漫画のような原理で映像が映し出されるのです。

アンテナの電波の強さが決まる条件

住んでいるエリアや環境によって、受信できる電波の強度は異なります。電波塔から、各家庭に届けられる電波の強さを、電界強度といいます。電界強度が60dBよりも低いエリアは電波が弱く、アンテナの種類や設置場所によっては、テレビを観るのに支障をきたしてしまうかもしれません。60〜79dBのエリアを中電界地域、80dB以上のエリアを強電解地域と呼び分けています。

電解強度を知るためには、電波チェッカーを使って測定する方法がありますが、測定器を持っていない場合がほとんどではないでしょう。どうしても知りたい場合には、住んでいる場所の近くの家電量販店で電界強度を尋ねると教えてもらえるでしょう。ここからは、アンテナの電波の強さが決まる条件をご紹介します。

お住まいの地域

電界強度は、住んでいるエリアと電波塔との距離によって異なります。電波塔までの距離が遠いと電界強度は低く、近いほど電波の強度が強くなるのが一般的です。不安がある場合には、アンテナ工事の専門業者に依頼する際に、住んでいるエリアの電波状態について聞いてみてください。地域に根付いた業者であれば、解決策やおすすめのアンテナなど良いアドバイスをくれるでしょう。

障害物の有無

電波塔と家が近くても、電波強度が強いとは限りません。電波塔と家の間や、電波の通り道に山などの障害物がある場合には、電波が遮られてしまうため電界強度が弱くなります。

パラボラアンテナと地デジアンテナとは？

パラボラアンテナと地デジアンテナは具体的にどのようなものなのでしょうか。ここでは、それぞれの特徴を解説します。

パラボラアンテナ

パラボラアンテナは、BS/CSなどの衛星放送を視聴するためのアンテナです。衛星放送は宇宙に存在する人工衛星から送信されており、電波の強度が微弱であるため、パラボラアンテナの大きな皿状の部分で電波を集めます。集めた電波をコンバーターと呼ばれる受信機に送信し、強力な電波に変換します。

人工衛星から送信された微弱な電波を拾わなければならないため、パラボラアンテナは方向調整が難しいといわれています。

地デジアンテナ

地デジアンテナは、地上波での放送を視聴するためのアンテナです。従来の八木式アンテナをはじめとし、デザインアンテナやユニコーンアンテナなどさまざまな種類のものがあります。

放送局の発信した電波が送信局へ届き、地方の送信局や中継局から送られた電波が各家庭のアンテナに送られることで、テレビに映像が映し出される仕組みです。

まとめ

この記事では、テレビアンテナが電波を受信する仕組みを解説しました。電波強度が弱い地域に住んでいると、選べるアンテナの種類や設置場所には制限があります。お住まいのエリアの電波強度が心配な場合には、お近くのアンテナ工事専門業者に相談してみてくださいね。